PCL83シングルアンプ・超3結を試す

PCL83シングルアンプを超3結アンプに改造する。変更自体は簡単だった。


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シャーシ内部のようす。

早速動作確認に移る。電源投入後、カソード電圧が100Vをゆうに超えていってしまう。58Vの設計のところ120V程度になったかな?初段の半固定抵抗を調整しても下がらない。真空管に負担がかかるのですぐに電源を落とす。

なぜかLTspiceによるシミュレーションと合わない。R4を1650Ωから3.3kΩに変更、半固定抵抗の調整でようやくカソード電圧が58Vになった。なお、3結の超3結というのはおかしいので5結に変更した。


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変更した回路図と実測の電圧を赤字で示す。


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NFB無しでの諸特性を測定。裸利得は12.8倍で、出力段に帰還管による強力なPG帰還がかかるためかノーマル版の43倍程度に対し1/3以下となった。周波数特性は低域寄りで、高域-3dB点は14kHzと低い。DFは5あった。さすがは超3結だ。


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無帰還での周波数特性。

NFBをかけてみた。お試しなのでNFBはR9を2.4kΩのままとした。


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再び諸特性を測定。周波数特性の高域-3dB点は19kHzまで伸びた。NFB量は2.5dBとなった。裸利得が低いのでNFB量も少ない。DFは7.7まで増えた。残留ノイズが特に低く、オーディオアナライザによる測定ではLch 33μV、Rch 55μV程度。こんなに低ノイズなパワーアンプはできたためしが無い。


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NFBをかけた時の周波数特性。殆ど変わらない。


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クロストーク特性も測定。20Hz~20kHzでは-78dB以下と優秀。


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Lchの歪率特性。A2級に移行しない(グリッドをプラスに振れない)ため0.5Wあたりから急に悪化している。5%歪みでの出力は0.7W。超3結により出力管の見かけのrpが低くなり、110Hzでの歪率悪化が見られないのだろうか。


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Rchの歪率特性。こちらも同様。

出力を増やすには+Bを上げての動作点の見直しが必要で、電源トランスの+Bタップが200Vまでなので無理。


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この状態で試聴してみた。穏やかで聴きやすい印象。なめらかだが繊細な感じは無い。女性ボーカルが良い。低音はプッシュプルアンプのようで充実している。ノーマル版とはかなり異なった音色。

ノーマル版との比較では、ボーカル曲を聴くのなら超3結かな。だけど電源トランスを交換しないと実力を発揮できない。

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