6922パラシングルアンプ・完成

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6922パラシングルアンプが完成した。というか、他に気になる点がなくなったので良しとした。6DJ8パラシングルアンプ2号機とするはずだったが、歪率カーブが気になり見直しをしたらプレート電圧を上げれば良いことがわかった。6DJ8はEp maxが130Vなので、220Vの6922に変更した。これは試聴の結果が良かったこともある。

元はと言えば6DJ8パラシングルアンプ1号機の高域特性が暴れていて気になるので、染谷電子のOPTを使ったらどうだろうか、ということから始まった。A57-7K48Sは周波数特性がWebに載っており良い高域特性が期待できる。でもこのOPTは1号機のKA-5730に比べ横幅が大きいのでそのまま換装できない。では2号機を作ってしまおうと考えた。

1号機は電源トランスの漏洩磁束で苦労したので、磁気シールドのあるノグチのPMC-95Mを採用。4,900円のお買い得だったのが7,100円への大幅値上げになったが使いやすい電源トランスだ。


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回路図を上記に示す。1号機からの変更点としてはOPTをA57-7K48Sに、電源トランスをPMC-95Mにした点。位相補償容量やZobelを入れたのだが取っ払ってしまった。ヒーター直列抵抗も無くなってシンプルになっている。電源トランスの+Bタップが130Vから140Vになったので+Bが13V上がっている。6922に変更しバイアスが深くなった結果、出力が増えた。

調整箇所は1箇所で、VR1を回して6922のカソード電圧が19Vとなるようにするだけ。ユニットごとにバラツキがあるのが普通で、20Vを超えないようにする。


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諸特性を上記に示す。選別した2SK117BLがたまたま1号機よりgmが高かったためか利得が増え、NFB抵抗が同じなのでNFBも深くなった。出力は0.8Wから0.9Wにすこし増えた。残留ノイズはLch 75μV→65μV、Rch 65μV→45μVと電源トランスの磁気シールドの効果が出た。Lchのほうが高いのはやはり漏洩磁束の影響を受けているためと考えられる。

評価では拙宅で発振しそうにないことを確認しているが、絶対的な安定を追求するのならこのような真空管アンプは作るべきではない。


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周波数特性。100KHz付近にすこし凸凹があるが350KHzまで素直に落ちており染谷電子のOPTの優秀さが伺える。20Hzあたりの小ピークは信号ショートループのコンデンサC3・C4とOPTのインダクタンスによる共振で、この小出力アンプでの低域再生を特徴づけている。


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クロストーク特性。1号機と傾向は変わらないが20Hz~20KHzでは-58dBから-65dBに改善した。


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Lchの歪率特性。0.6WくらいからA2級によるグリッド電流により歪率の悪化が見られる。


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Rchの歪率特性。こちらのほうが全体的に歪率が低めで最低歪率は0.05%となっている。


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シャーシは(株)奥澤のO-47、W230mm×D140mm×H50mmで1号機よりも30mm幅が広い。ダークグレーマイカメタリックで塗装した。塗装後に#2000のペーパーで水研ぎしたらゆず肌が消えてより平滑になった。

(株)奥澤のシャーシはA5052の硬質アルミが使われており加工がしやすく寸法も正確だ。但し在庫確認してから買いに行かないと品切れの場合がある。


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1号機よりシャーシの横幅が30mm広がりゆったりした感じになって腰高感は無くなったが塊感は薄れた。MT9Pソケットを下付けにしたのでスッキリしている。


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シャーシにはクルマ用のコーティング剤を塗ってあるので耐候性は十分!?指紋が付いたら拭けば良い。磨きができないけど黒のつや消しが無難かなあ?


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シャーシサイドはいつものように黒のアクリル板を貼り付けた。はざいやにお願いして指定寸法にカットしたものを購入。


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反対側から見たところ。


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A57-7K48Sはトランスの後面に配線が出ており、黒の熱収縮チューブを被せたのであまり気にならなくなった。普段見えないところだから問題ない。


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下側もぬかりない。


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シャーシ内部。1号機とあまり違いは見られない。FETのヒートシンクとロッカースイッチが干渉したのでFETをシャーシに取り付けたが、発熱量は0.4Wなのでヒートシンク無しでも構わない。


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反対側から撮影。

駄耳の私による試聴では女性ボーカルに艶が感じられ、お気に入りのサウンドとなった。出力は0.9Wとはいえニアフィールドリスニングでは十分な出力で、低域に力がありスケール感がある。奥行きの表現も優れているように思う。

私より耳の良い!?妻による試聴結果。
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・小さいわりにすごいスケールでっかく鳴ってるんじゃない?
・音がくっきりしているよね

1号機との比較試聴
・1号機のほうが言葉がはっきり聞こえた
 [注:ECC88の音色が支配的]
・2号機のほうが臨場感がある
 太鼓を叩いた時のインパクトがある
 アクティブな感じ フットワークが良い
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ECC88と6922の音色の差がそのまま出ているようだ。

同じ6922を差動プッシュプルアンプと差し替えて試聴してみたけど、繊細感とか底力みたいなところは差動プッシュプルアンプの圧勝だ。でも音楽を聴いて気持ちよくなれるのはパラシングルアンプに軍配が上がる。差動アンプはシングルアンプに音色が似ているというのは嘘だ。
  

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この記事へのコメント

kurod@
2018年01月16日 20:30
完成おめでとうごさいます
小振りだけど良い音で鳴っているんでしょうね
おんにょ
2018年01月16日 20:50
kurod@さんこんばんは。どうもありがとうございます。
良い音かと言われると自分好みの音が出ている、というわけで、「粒立ち」の良さとか「繊細感」が出ているとかを重視する人には向いていないと思われます。

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