6P1Pシングルアンプ・完成

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那須好男氏が製作された6BQ5シングルアンプの外観をマネようと始まったシングルアンプ計画。出来上がってみるとトランスカバーが縦長なせいで別物に見える。まあ、これはこれでまとまっているんではないかなあ?

シャーシはコロラドグリーンという、くすんだ深緑にした。これは真空管アンプには見かけない色だということもある。トランス類はシルバーのハンマートーンスプレーで塗装。自分で言うのもなんだが、渋い色使いだねえ(笑)。

出力管は6BQ5の代わりに6V6族であるロシア管の6P1P-EV(6П1П-ЕВ)を使った。これと似たタマに中国製の6P1があるが、もしかして同じものなのだろうか。また、初段には6N2P-EV(6Н2П-ЕВ)を採用。これはロシア版6AX7とでも言うべきタマで、μは100±15、9ピンは内部シールドとなっているのでクロストークを気にせず初段の左右チャンネルに使える。

トランスカバーは自作した。バタ角と呼ばれる鉄製角材の輪切りにアルミ板でフタをしたもの。ちなみにシャーシには固定せず、出力トランスに被せただけのシロモノ。

電源トランスには春日無線のKmB150Fを使用。また、出力トランスは同じく春日無線のOUT-54B-57を使った。シャーシサイズはW230×D140×H50、奥澤のO-47を使用した。


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回路は至ってシンプルな構成を心がけた。出力管はビーム管接続(5結)で使う。FETリプルフィルタ採用で、残留リプルは極小となるのでスクリーングリッドを+Bに直結、初段デカップリングまで省いた。
C3は始めノーマルなカソードバイパスだったが+Bにつなぎ換えて信号ショートループに改造、音質が向上。また高域クロストーク防止にC7を追加した。


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諸特性を上の表に示す。周波数特性は高域寄りだが、これは出力トランスの特性が反映されたもの。出力はたかだか2Wだが、100Hzの歪率を別にすれば2.9W出ている。出力トランスの高域特性が素直だから、自分としては多めの14dBのNFBをかけた。それでも残留ノイズは多め。消費電力は真空管アンプとしては少ないほうだろうか。


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普通に聴く時はアンプを少々見上げる格好になるので、手前にある電源トランスのほうが出力トランスカバーより低くなっている。本当なら高さを揃えたほうが見栄えがするはず。


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真空管のヒーターはもっと画像より明るい。なかなか写真で表現するのは難しい。


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コストダウンのため入力ボリュームを省いてしまった。普段はラインアンプで音量調節するので問題はない。


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6P1Pに赤いペイントがしてあるけど何か意味があるのだろうか?


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あんまり後ろ側は見せたくないんだけど、トランスカバーの塗装に失敗してヘンな模様が出てしまっている。出力ターミナルはバナナしか使わないということで専用ターミナルとした。でっぱりがないからすっきりしている。


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ブロックコンデンサは見栄えのためオーディオ用の高級なものを使用。MT管に似合うやつってこれくらいしか見つからなかったんだよ。コンデンサの取り付け金具まで塗装する凝りよう(笑)。


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斜め上から。電源トランスにもっと高級感が欲しい。TANGOやTAMURAのステッカーを貼ってエンブレムチューンしようか!?


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電源トランスのカバーは塗装しただけなので光沢がある。出力トランスは磨きが足らないから半つや消し状態だ。


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内部画像。部品が少ないからすっきりしている。でも、初段周りは組み立てる順番をよく考えないとハンダゴテが入らなくなる込みようだ。抵抗やコンデンサ、半導体などの部品を全て平ラグに配置し、そこから配線すれば楽になるかも。

☆総括

自己満足でしかないが、音としては十分説得力がある仕上がりとなったように思う。でも、まだできたばかりだからバイアスがかかっているに違いない。

拙アンプは所謂「真空管アンプ」から連想される、癒し系のまったりサウンドとは違うから、そういう意味では出力段信号ショートループでなく普通のカソードバイパスのほうが似合っているかもしれない。でも直熱三極管の持つ浸透力のあるサウンドとも異なるので、耳の肥えたオーディオマニアを納得させることは難しいだろうね。

(2011.06.22追記)
完成してから1週間、これが真空管アンプの入門版か?ってことが信じられないくらい高音質で鳴っているように思う。澄みきった高音が特徴。プッシュプルアンプに比べると低域に色づけが感じられるけれど、そういう類の音楽を聴かなければわからない。女性ボーカルの曲が秀逸。このアンプって、音が良くなる可能性を秘めているんじゃないかって気がする。

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この記事へのコメント

nobu
2011年06月16日 19:41
電源トランスとOUTPUTトランスの高さまで気を配るとは、
又、ハンマートーンの出来。
すばらしいです。
自分、おんにょさんのデザインレベルにいつかは、なりたいです。
おんにょ
2011年06月16日 20:33
nobuさんどうもありがとうございます。
ハンマートーンは初体験でしたから、失敗は多々あります。
W70×D70×H70くらいのの出力トランスケースがあればもっとデザイン的に安定感のあるものができたと思います。
TK
2011年06月21日 17:18
久しぶりです。おんにょさんTKです。
流石に水は、沢山出回っていますね。予想していたのですが、母乳から汚染部物質出るとショックです。

直熱管の浸透力:211でもWE300Bでも感じた事無いです。6C33BのOTLだけは、流石に音色良いと思います。
なんだかんだ言っても結局使いやすくて軽い(持ち運びが、楽な)アンプが、一番でござる。

視聴会用アンプの半田付けをしなくては、いけないのですが、災害以来なかなか火が、点きません。最近は、手作り市(フリーマーケット)廻りばかりです。TK
おんにょ
2011年06月21日 19:16
TKさんこんにちは。
私なんかあと30年もすればこの世にいないと思うのですが、子供はかわいそうです。

直熱管の音はぺるけさんによれば「雑味のない音」と書かれています。
雑味がない=後味がすっきりしていること、クリアな味
ということです。浸透力のある音というのはむしろ直熱送信管のほうがマッチしますね。

これからの季節は半田付けがつらくなります。ご自愛下さい。

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