6P1Pシングルアンプ・ヒーターバイアス実験

東京地方もいよいよ暑くなってきた。これから3ヶ月以上は真空管オーディオには過酷である。エアコンを効かせて真空管アンプを使うのには罪悪感が伴う。せめて消費電力の少ないアンプで音楽を聴こう。

さて、拙ブログもネタが枯渇気味だ。ブログが更新されるたびに覗いているお方、つまらんネタばかりで飽き飽きしていることだろう。

でも、そうそう直熱管アンプなんぞボコボコ作っていられないのである。お金がかかる。置き場所に困る。耳は2つしかない。頭は1つしかない。アンプ作りはせいぜい半年に1台程度で十分だ。それでも多いか。

閑話休題。

今回は先日作った6P1Pシングルアンプに関する実験である。このアンプの残留ノイズは0.5~0.6mVと少々多いのが気になっていた。そこで様々な手を加えることで残留ノイズを減らせないかやってみた。


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①、電源OFF時のミリボルの値は0.04mV。

②、真空管無しで電源ONしてみる。これは電源トランスの漏洩磁束が出力トランスに影響していると考えられる。これ以上、残留ノイズの値は絶対に低くならない。

③、ついでにトランスカバーを外してみる。Lchは0.48mVまで増えた。トランスカバーで電源トランスからの漏洩磁束の飛びつきが抑えられていることがわかる。

④、通常使用時の残留ノイズの値。

⑤、④ではヒーターをアースしていたが、フローティングにしてみる。とたんに数値は9mV台まで跳ね上がった。理論上では、ヒーターから放出された電子がカソードに流れ込み、カソードを揺らしていると考えられるので妥当であろう。

⑥、ヒーターバイアスをかけてみる。バイアスの値は+Bから分圧して50V。結果はヒーターをアースした場合とほぼ一致した。ヒーターバイアスをかけても残留ノイズは減らないことがわかった。

⑦、近くにあった006P乾電池でヒーターバイアスをかけてみた。これも残留ノイズは減らない。

⑧、乾電池の極性を逆にして-9Vかけてみた。これでも変わらず。ヒーターのDC電位がカソードより低いのに残留ノイズが増えないのはなぜ?

⑨、コンデンサを介してヒーターをAC的にアースしてみた。

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コンデンサの容量値で残留ノイズが変化する。減らしすぎるとヒーターがフローティング状態になって数値が上昇する。0.01μFを境に、増やしていくと値が増えていく。0.01μFでの残留ノイズは0.3mVと、直接ヒーターをアースした場合より減っていることがわかる。

理論的に説明しろと言われてもできない。普通ならコンデンサの容量と残留ノイズは逆比例するのではないか。

結果は、6P1Pシングルアンプではヒーターを0.01μFでアースした場合が一番良かった。簡単だからこれを採用しよう。他のアンプではどうなのか、おそらく回路が違うから一般的に当てはまるとは考えづらいだろう。

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この記事へのコメント

うだ
2011年06月29日 19:07
傍熱管でもハムバランサが効く場合があります。
もちろん直流電位を与えながら効かせます。
ヒーター巻き線を共通で使っていると、どの球が原因か判りません。 球毎に中点が違うから、ゼロになりにくいです。 
全部独立巻き線にて点検すれば、どれが原因か完全に判ります。 
酷いのが一本だけのケースならラッキーですが、全部悪いと全部独立巻き線・・・
おんにょ
2011年06月29日 22:25
うださんこんにちは。コメントありがとうございます。
春日のKmB150Fはヒーターが0V-6.3V-12.6V-14.5V-16V AC0.9Aと1つの巻線で直列になっていますのでハムバランサは困難です。回路変更後で残留ノイズが0.3mVですから、十分ではないかと。これ以上はDC点火でもしないと無理でしょう。
うだ
2011年06月30日 12:34
はい。 実用的にはそれで十分ですね。
L/R の残留値が途中で逆転・・・PT からの磁気漏洩とは逆相みたいです。 グランドCの値で変るなら、ヒーター巻き線が静電容量にて AC100V の電圧配分を受けたブリッジみたい。 
ダメもとでやってみるなら、
(1) 各管のヒーター4~5ピンを逐次入れ替え
(2) 一次二次間シールドが端子ならアースポイントをうろうろ
(3) どれか狙って一本のみハムバランサで全体がどうなるか
おんにょ
2011年06月30日 17:43
うださんこんにちは。
ブログには書きませんでしたが、じつは4本の6P1Pと10本の6N2Pをとっかえひっかえして利得を揃え、かつ残留ノイズが少なくなるようにしてあるんです。ちなみにヒーターは回路図と実際の結線を一致させてあります。0.3mV程度の残留ノイズになると、87dBのスピーカーに耳をつけても殆どわかりません。

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