7716 SRPPアンプ・本番機完成

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ミニオフ会の時に7716という真空管を4本頂いた。3極5極複合管で3極部ユニットのμは100、5極部ユニットの最大プレート損失は5Wとのこと。これを4本使ってすこし毛色の変わったアンプを製作することにした。

回路はプッシュプルでなくSRPPとした。SRPPは上側球を負荷とした下側球によるシングルアンプと考えたほうが良いと思う。初段もSRPPとして全段SRPPアンプとした。

出力にはマッチングトランスを使う。当初は東栄のOPT-5Pを改造して実験機を組んだが、春日無線のKA-1280を2018年11月の値上がり前に買ってしまったのでこれを使うことにした。


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最終的な回路図を上記に示す。KA-1280のインピーダンスは1.2KΩ:8Ωとした。7716はヒーターハムを引きやすく、上側と下側の球にそれぞれ246Vと50Vのヒーターバイアスをかけてある。その上で残留ノイズが低くなる組み合わせを取っ替え引っ替えして決めた。

FETリプルフィルタの前にチョークを入れたのは、それの入力前にリプルを低くしようという考え。出力段にはカソードに電流帰還をかけて利得の調整と初段と出力段の歪み打ち消しをしている。


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諸特性を上記に示す。出力は2W弱だが拙宅では十分。周波数特性は高域カットオフが148kHz~180kHzまで伸びた。NFBは9.4~9.5dBかけている。残留ノイズは入力ショートで0.1mV台に収まった。


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周波数特性。125mWと1W(at 1kHz)の両方を測定した。左右チャンネルの高域カットオフ周波数が異なるのは高域特性の違いによるもの。


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クロストーク特性。20Hz~20kHzでは-69dB以下となっている。


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Lchの歪率特性。110Hzを除き最低歪率が0.06%まで下がっている。1kHzにおける歪率5%での出力は1.9Wだった。


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Rchの歪率特性。こちらは各周波数で特性が揃っている。1kHzにおける歪率5%での出力は1.8Wだった。


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ケースはタカチのUS-260Hを(販売中止だがまだメーカー在庫があった)購入した。W260mm×D190mm×H55mmでコの字型の上下カバー(アルミt2.0mm)と前後パネル(アルミt1.5mm)からなるシンプル構造でアルマイト染色されている。


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ケースの加工が終わったところ。


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いつものようにいろんな角度から写真を撮った。まずは正面から見たところ。7716のヒーターが出ているところが面白い。US-260Hを前後逆にすればフロントパネルの引っ込みが無くなる。これはアクセントなのかな?


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上から。M4の皿ネジとM3の超低頭ネジは当初塗装してあったのだが無塗装のほうが目立たないと思ったので変更した。


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本来は上部カバーに放熱穴がくるのを上下逆にしている。


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OPTは横から見ると細長く見える。


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ケースはこちら側を正面にしても良いかもしれない。電源トランスがわずかに唸るので、防振の何かを挟むと小さくなるのではないか。ビスの長さが不足するのでもっと長いものに交換する必要があるけど。


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シャーシ内部。シールド線とGND配線が弧を描いているのはOPTの配線を避けたため。OPTの配線の取り回しを変更すればもっと短くできるが、面倒になってそのままになった。


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反対側から。カソード抵抗を含め全部1/2Wの金属皮膜抵抗で統一してあるので本数が多い割には目立たない。

7716は一般的に入手困難だと思われるので、代わりに6GW8や14GW8(PCL86)で組んだほうが良いと思う。そのほうが残留ノイズに悩まされる可能性が低くなるだろう。

駄耳の私による試聴では、なぜか低音にボリュームがあり利得の割には音量が上がって聴こえる。曲によって表情を変える。シャキッとした曲はそのように再生するし、スケール感がある。姉妹機の12B4A SRPPアンプを組んだ当初感じたシャープでクリアな印象は本機には無い。それが7716の特徴なのかKA-1280のものなのかはわからない。

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