SG-205シングルアンプ・改造方針

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SG-205シングルアンプはフィラメント電源にスイッチングACアダプタを使っている。かねてよりこれを電源トランスのヒータータップからのDC点火に変更したいと思っていた。


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スイッチングACアダプタの高周波ノイズは人間の耳には聞こえないけれど測定器には聞こえる。このアンプの残留ノイズは0.4mVと低いが、ノイズを撒き散らしているものがシャーシ中に入っているのが気に入らない。

SG-205はDC4.0Vで点火しており、今回電流を測ってみたら1.25Aと1.28Aであった。これならPMC-130Mの6.3V2Aをブリッジ整流すれば点火できるのではないか。理論的には2Aの60%、1.2Aが取り出せる最大電流ということになる。


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現状の回路図を上記に示す。+B電圧を嵩上げするのにヒータータップを使ってしまっている。ヒータータップをフィラメント電源に割り当てると+B電圧が下がってしまう。当初は電源トランスを交換しようと考えていたが、補助の電源トランスを使うことを思いついた。

例えば東栄変成器のJ24015なら0-12V-18V-24V 0.15Aなので、2次を直列にして+B電圧を嵩上げすることができる。位相に注意すれば大丈夫だが、こういう使い方は通常行わないので自己責任でやることにする。


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これはクリップした時におけるSG-205グリッドの波形で、上が鈍っているのはグリッド電流に負けて初段の電圧が下がってしまうため。また、下が切れているのは初段のバイアスより出力が出せずに底打ちしてしまっているため。

この対策としてSG-205のグリッドDC電圧を上げればよいが、カソード電圧が上昇し実効プレート電圧が下がってしまうので痛し痒しといったところ。そこでJ24015を追加すれば+B電圧を上げられるので、今回はグリッドDC電圧を69Vから80Vへ上げることにする。本当はSG-205がカットオフするまで上げればよいが、そこまでしなくてもよいだろう。

グリッド電流に対しては、初段の+B1電圧を安定化させる。効果のほどはあまりないと思われるが、どうせ改造するのならやってみよう。

SG-205のフィラメントは今回もDC点火するがハムバランサを使う。先に改造した6B4GシングルアンプをLTspiceでシミュレーションしてみたところ、フィラメントの残留リプルが0.44Vあるのに残留ノイズは0.17mVに収まっている。無論NFBでノイズ電圧が下がっていることもあるが、SG-205シングルアンプでも同様にいけると判断した。


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SG-205の場合はどうなのかLTspiceでシミュレーションしてみた。R5とR6は1KΩBのボリュームのつもり。0.68Ω10Wの抵抗と4700uFのコンデンサでDC4.0Vが得られた。その時のリプル電圧は0.48V。後は実験してみてフィラメント電圧が4.0VとなるようにCRの値を調整する。なおブリッジダイオードにすると2.6Wの発熱があるので大電流用のものをシャーシに固定して使用するつもり。


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なんだかんだで回路図は上記のようになった。電源回路が複雑になったがなんとかシャーシ内に収まりそう。フィラメントのDC点火回路は簡単になったがボリュームやブリッジダイオード、10Wのセメント抵抗などがかさばるのであまり体積は減らない。

SG-205の動作点はEb=370V、Ip=36.7mA、Eg=-30V、Pp=13.6Wと最大プレート損失14Wの97%に収まっている。

+B1回路は出力インピーダンスが低いので左右チャンネル共通に、6.2V回路もベース電流はわずかなので共通とした。

+Bの電流は合計すると79.3mAで、改造前より5.9mA減となる。いろいろケチって減らした結果、こんな感じになった。でもフィラメント電源の発熱が増えてアンプとしての消費電力は増えると思う。

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