6SN7全段差動ppアンプを設計してみた

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拙ブログでちょこっと書いたけど、6SN7の差動アンプを設計してみることにした。

Webでも作例はあるけれど、ミニワッター関連で初段FET、出力段直結というのはお目にかからない。本家のWebで作例が示されていないからなのかな?

6SN7は市場でも豊富にあってヤフオクには沢山出ているし、値段も手頃。GT管だからソケットの配線がMT管に比べてラク。手持ちにも何本かあって、拙アンプにも使っている。

設計にあたって、6SN7はμが20程度で初段に2SK30Aを使うと利得が実用ぎりぎりになってしまい、NFB量が限られてしまう。そのため初段には2SK117BLを採用する。出力段のグリッド直結で軽いA2級を狙うが、6SN7はgmが低いためグリッドに発振防止の抵抗が不要で単に直結が可能。

本家では2SC1815によるエミッタフォロワでドライブしているが、回路が複雑になるのと電流が増えて電源の供給能力を高める必要が出てくるので採用しない。


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というわけで、6SN7のロードラインを引いてみた。OPTには春日のKA-14-54P、電源トランスには同じく春日のKmB90Fを想定している。OPTがp-p間で14KΩなので、ロードラインはその1/2の7KΩとなる。軽いA2級を想定して、グリッドが少しだけプラスになってもドライブできるとしている。

動作点はEb=213.7V、Ip=10.5mA、Eg=-5.8Vで、大体直線の真ん中らへんにした。これが差動のキモらしい。本家のロードラインを画面に定規をあてて測ってみてほしい。グリッドに5.8Vp-p以上入力があると歪んでしまいそうだが、差動回路は共通カソードの電位が動いてつじつまを合わせてしまうという技があるらしい。

動作点でのプレート損失は213.7V*0.0105A=2.24Wで、Pp max=2.5W未満となる。この時の出力はIp^2*RL/2000=(10.5)^2*14/2000=0.77W。OPTの損失を考えるとさらに低くなって厳しい感じ。A2級による加算があるとはいえ、もっと欲しいかな。


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詳細な回路図を上記に示す。初段系はぺるけさんのをそのままパクり。定電流回路はLM334Zによるものを採用。実は電源電圧が低くて、-C電圧を+Bのリターン電流でなくヒーター電源から作っている。

回路図中のパラメータでR7は計算上の値が入っている。+B電圧を決めるR13と共に実験で値を決定する。この電源トランスは使ったことがないので、+Bの整流出力で249Vと書いてあるが予想値を入れた。また、C1とR11はNFB量と高域の安定性から決定する。


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LM334Zの抵抗値R4を決めるのには上記のグラフを使った。2.6mAでの抵抗値は27Ωとなる。


ところで、このアンプを設計するのに6SN7の特性データを調べていたら、6SN7族でもいろいろな数値のあることがわかった。
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6SN7GTA・6SN7GTB・6SN7WGTAでは改良されて最大プレート損失Pp maxが高くなっている。"both plates"の半分の数値が、6SN7の片方のユニットのとりうる最大値というわけ。

これらに限定すれば、プレート損失を3W程度に増やしてもいけそうだ。6SN7GTの2.5Wに比べて2割増でも問題ないというわけ。なお、高信頼管である5692では1.75Wと低いのでダメ。


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再度ロードラインを引いてみた。電源トランスは春日のH9-0901を想定している。動作点はEb=250V、Ip=12.2mA、Eg=-7.0V。プレート損失は3.05W。

この時の出力はIp^2*RL/2000=(12.2)^2*14/2000=1.04W。何とか1Wに届いた。A2級動作に期待しよう。これならミニワッターじゃなくてイチワッターだな。


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再び詳細な回路図を示す。+B電流は55mAで電源トランスの50mAの1割増だが頑張ってもらおう。+Bの整流出力で292Vというのは予想値だ。電圧が低く出たらR12を調整し、無理なら妥協する。R7・C1・R11は実験で値を決定する。

実際に実験をするのはだいぶ先になるが、設計だけなら机上でできるのでやってみた。まあこれも妄想の1つに過ぎないわけだけど。

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