8B8全段差動アンプ・トラブルシューティング

それは残留ノイズが減らないかなあと裏返しにしてあちこちいじっている時だった。

オシロがつながっている左チャンネルからぐちゃぐちゃした発振波形みたいなのが出たり消えたりしていて、しばらくすると何やら焦げ臭い!?

これは金属皮膜抵抗が焼ける臭いだ。不吉な予感がして電源を切った。

落ち着いて考えよう。


画像

こういう時はまず電圧チェックだ。+BにDMM(デジタルマルチメータ)をつないで電源をオン。電圧は100V程度と低い。何らかの原因で電流が流れすぎているようだ。

スイッチを切って8B8の五極部カソードにDMMをつなぎ、再び電源オン。いきなり60数ボルトの電圧が出た。そういえばLM317のOUT~ADJ間に入っている27Ωが変色している。

LM317が壊れているのは間違いない。でも動作中にいきなり壊れることがあるのか?むしろ何かの原因でカソード電圧が上昇したに違いない。

LM317を交換して電源をオンすれば、第二の犠牲者が出るかもしれない。そこで定電流回路の代わりに抵抗をつないでみることにする。まずLM317、27Ω、0.01uFを外す。

17Vで46.6mAだから365Ω、手持ちに470Ω5Wの抵抗があったのでそれをつなぎ、電圧を測定するとやっぱり60Vくらい出る。

そこで右チャンネルの8B8を左チャンネルに挿して電圧を測定すると18Vくらいで正常だ。どうやら真空管が怪しい。


画像

外した左チャンネルの8B8の五極部を順にDMMで当たってみると、片方の8B8の2ピン~7ピン間、すなわちカソード(第三グリッド)と第二グリッドがショートしていることがわかった。

おそらく第二グリッドと第三グリッドがショートすることによってOPTのP2→100Ω→カソード→定電流回路の順に異常電流が流れたということ。


画像

100Ωを起こしてみると、OPTの配線が焦げていた。


画像

カソードが60VにもなったのでLM317は破壊されたに違いない。27Ωの抵抗は、変色してはいるが抵抗値は正常だった。0.01uFのフィルムコンデンサは耐圧が100Vあるし、絶縁抵抗はOK、値もOKだった。
LM317の代わりに手持ちのNJM317を取り付け、平ラグ基板へ元通りハンダ付けした。

8B8を別のものと交換し、カソード電圧を測ると17Vくらい。OKだ。

DCバランスを取った後、左右チャンネルの利得を測定してあまり違わないことを確認。これにて修理完了。

ヒューズが切れなかったのはDC-DCの電流供給能力をオーバーして出力電圧が下がってしまったためで、DC-DCが壊れなかったのは幸いであった。

ヒーター~カソードタッチは真空管テレビでも経験しているけれど、こんなことがあるんだね。

スポンサーリンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 3

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた 驚いた

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック