DC-DCを使用した10EW7シングルアンプ・回路設計

10EM7シングルアンプの音色の良さに味をしめて、また作りたいアンプが出てきてしまった。高圧スイッチング電源を使ったシングルアンプの第二弾である。

それは10EW7シングルアンプだ。このタマを使ったアンプは10EW7差動アンプとして稼働中。


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10EW7の手持ちを調べてみたら12本あった。作ったアンプの予備球としては多すぎる。また、10EM7はunit1のμが68なのに対し、10EW7のμは17.5で12AU7程度。FETのカスコードとしてはμの低いほうが組み合わせやすいし、周波数特性の高域を伸ばすことができる。

今回も、とあるお店で評価用に提供して頂いた高圧スイッチング電源を使う。+B電圧がボリュームで200V~300Vに変更自在なので、回路設計の自由度が広がる。

10EM7シングルアンプで使ったOPTのKA-5730は、高級?すぎてリード線を切れなかったが、もっと廉価な東栄のT-1200なら端子タイプなので関係ない。トランスをシャーシ上にむき出しにするんじゃなくてアルミケースで覆ってしまえばいい、ということを風呂に入っていて思いついた。

何しろ電源トランスが無いので磁気シールドの必要は無いわけで、アルミケースでも問題ない。ケースにはTAKACHIのMB-32を使い、トランスカバーとして奥澤のGS17を使えばELEKITのTU-8100みたいなデザインになる。

TU-8100はMT管なのに対し、10EW7シングルアンプは9T9という太いMT管みたいな形状だからデザイン上の印象は全く異なるものになる。なお、10EW7は9ピンMTソケットが使える。


さて、回路設計に入る。初段は10EW7 unit1と2SK30A-GRのカスコード回路とする。10EM7シングルアンプに比べ高域が伸びると思われるが、OPTのT-1200がかまぼこ特性なのでOPTで帯域制限がかかる。

出力段は10EW7 unit2で軽く動作させる。だいたい1W位の出力をねらう。電流も20数mAなのでOPTの直流磁化の影響も少なくて済むだろう。初段と出力段はカップリングコンデンサでつなぐ。


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初段のロードライン。RLは62KΩで動作点はEb=116.9V、Ip=1.5mA、Eg=-6V。カスコードでグリッドをGNDに接地させて2SK30Aのドレイン電圧は6Vになる。だからグリッドに定電圧回路が不要になる。

交流のロードラインを青い点線で示す。動作点からフルスイングさせた電圧をほぼ同じ(84.9Vと82.2V)にしてあるが、利得を多くして動作点を左に持っていっても良い。しかし、グリッドバイアスが浅くなってグリッドに定電圧回路が必要になってしまう。


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これは10EW7 unit2のロードライン。電流を少なく、軽く動作させるのでロードラインが寝てくる。OPTの1次インピーダンスは7KΩとした。出力を計算したら簡易式だと1.7Wになり、フルスイングさせた電圧から求める方法だと0.91Wになった。何で2倍近くの開きが出るのかよくわからないけれど、まあ1W位出ればいいんじゃないかな?

初段のカスコード回路をバラックで組んで利得を測定したら95.5倍になった。出力段の利得は計算で0.131倍と出たので、総合利得は12.5倍程度になる。NFBを6dBかけるとして仕上がり利得は6.3倍くらいになるだろう。


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回路図を上記に示す。今回はFETのソースにVRを入れた(VR2)。これで10EW7 unit1のプレート電圧が123Vになるように調節すれば、Ipが1.5mAになるというわけだ。

というところまで妄想が進んだのであった。よくやるよ。

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