6N6Pプッシュプルアンプ・詳細回路設計その1

6N6Pプッシュプルアンプの詳細回路設計をしてみた。

最初は春日の電源トランスH12-0429で設計していたら、+Bが低くて当初の6N6Pの動作点にはどうしてもできないことがわかったのでKmB150Fに変更してしまった。これならDC95mAまで取れるのでAB級動作でも余裕だろう。お値段も4,950円から5,300円で、わずかに350円の差だ。

わざわざAB級にして出力を増やすなんてことをしなくても、A級出力1W位で設計すれば良いのだが要するに欲張りなのだ。


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電源トランスを変更した結果、6N6Pの動作点はEbb=186V、Ip=12.0mA、Eg=-8.2Vくらいで動作させることにした。DEPPのロードラインは出力トランスP-P間の1/4で、Ebb=186V、Ip=0mAの点から引く。8KΩ:4Ωのトランス2次側に8Ωのスピーカーをつなぐので1次側は16KΩ、ロードラインはその1/4で4KΩとなる。

この時の出力Poは、
Po=(Ebb-Epmin)*(Ipmax)/2=(186-79)*(0.027)/2=1.44W
となる。
実際はトランスの損失があるので1.3W程度になるだろう。

ここで利得の計算をしてみよう。

初段の設計は横着をしてぺるけさんの6N6P全段差動PPミニワッターをそのままパクる。
初段の利得は24倍となっている。

次に出力段の利得の計算。出力1.44Wを得るのに必要な6N6Pの入力は8.2*2=16.4Vp-p。これを実効値に直すと16.4/(2*√2)=5.8Vrms。出力1.44W時の電圧は8Ωスピーカーを接続した時に√(R*P)=√(8*1.44)=3.39Vrms。

出力段の利得は、
3.39/5.8=0.526倍
…実際はトランスの損失を考慮して0.47倍程度か。

総合利得は24*0.47=11.3倍。
仮に6dBのNFBをかけるとすると、5.6倍の仕上がり利得となる。


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そんなこんなで回路は上記のようになった。ところでアレッ?パスコンC1が変なところに入っているのがわかるだろうか。6P1Pシングルアンプでやった出力信号ショートループを取り入れてみた。

http://www.op316.com/tubes/tips/b120.htm
↑を読むと、(理想)A級プッシュプルでは電源に入れたパスコンに信号は流れないが、(理想)B級プッシュプルにはパスコンに100%流れると書いてある。だからAB級で信号レベルがある一定レベル以上になった時にC1へ信号が最短で流れるというわけ。
通常のカソードパスコンに比べ電流帰還がかかるような気もするが、そこは自作の強み、試してダメだったら通常の回路に戻せばいいや。

+Bの208Vというのは楽観的な値なので、実際はもっと低くなるかもしれない。

信号ショートループをやると電源のリプルの影響を受けやすいので、FETリプルフィルタの採用となった。

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