EL32差動ppアンプからEL32deppアンプへ

差動PPから普通のDEPPへ変更したEL32ppアンプだが、出力段のカソードに定電流回路が入ったままなのが気になっていた。


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カソードにコンデンサを入れてDEPP化したときの歪率特性を測定してみた。2Wくらいまでは低歪率なのだが、それ以上の出力では急激に歪率が悪化するハードディストーションのようなカーブになっている。

定電流回路を抵抗へ変更する改造を行った。EL32の動作点は変えないで、カソードに560Ωを入れてある。これで、1管あたりのカソード電流は18.8mAとなった。

ここで、出力を測定してみると2.5Wしか出ていない。差動PPの時は3Wだったのに、DEPPにしたら減ってしまった?


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差動PPのロードラインを示す。出力トランスの2次側8Ωに4Ωをつなぐようにして、1次側を16KΩで動作させている。ロードラインはその1/2の8KΩだ。計算上の出力は2.8W。


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そのままDEPPにすると、ロードラインは16KΩの1/4、4KΩとなる。計算上の出力は2.7W。確かに差動PPよりも減ってしまう。


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そこで、出力トランスの2次側8Ωに8Ωをつなぐと、1次側P-P間は8KΩ、ロードラインはその1/4の2KΩとなる。この時の計算上の出力は3W。

また、-Cは実測-3.5Vと低かったので、電源トランスの0-6.3Vを整流するように変更したら-Cは-5Vになった。これでわずかながら出力管グリッドをマイナスへ引くことができる。

本当は電源トランスの220Vタップを250Vタップへ変更すれば出力アップが望めるが、EL32のEpmaxは250Vだから無理だ。


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変更後の回路は上記のようになった。赤枠で囲んだところが変更したところ。


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改造後のシャーシ内部。定電流回路が無くなったので、中央部がぽっかり空いている。


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変更前後の諸特性。周波数特性においてDEPPのほうが広帯域なのは、出力トランスを16KΩ:8Ωから8KΩ:8Ωへ変更したため。出力は2.8Wで差動PPより下がってしまったが、どんぐりの背比べだね。

利得が増加したのは出力トランスのインピーダンス変更によるところが大きい。同様に、DFは低下している。

残留ノイズは少し増加したが、大して変化なし。


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変更前後の周波数特性。DEPPのほうが広帯域なのは、主に前記の出力トランスのインピーダンス変更による。


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これは差動PPの歪率特性。きれいな弓なりカーブを示している。


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DEPPの歪率特性。10KHzの出力2.5Wあたりで歪みの打ち消しが起こるのか、一旦歪率が低下する傾向が見られる。


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クロストーク特性。DEPPでも低域のクロストーク悪化は見られない。


音はと言えば、自分の好みの音になったのでいいんでないかい?定電流回路を普通の抵抗にしてみても、印象は変わらなかった。やはり、差動PPからDEPPへ変更した時の音質変化が大きい。

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